意外と怖い犬の膵炎という病気💦

こんにちは🌟
消化器疾患でも、良く遭遇する『膵炎』ですが、
実は急性増悪すると命に関わる怖い病気の1つです💦
特に高齢(8歳以上)で、過去に膵炎を発症していたことがあるわんちゃんは、
再度膵炎を発症した場合には、非常に注意しております⚠️
また、下記の基礎疾患(持病)がある場合にも注意が必要になります。
・高脂血症(中性脂肪値やコレステロール値が高い)
・胆泥症
・慢性腎臓病
・慢性腸炎(炎症性腸疾患を含む)
・慢性肝炎
・副腎皮質機能亢進症(クッシング病)
上記の病気は、高齢の子が患いやすい疾患にもなっています⚠️
*来院時に劇症型膵炎を発症していた子のレントゲン写真です。
LATERAL
→膵臓の炎症が強く、胃拡張まで併発しておりました。
 
近年の医学の発展に伴い、『膵炎』の発見率は大幅に向上しております。
問題は膵炎と診断された後が、非常に大切なポイントになります。
急性膵炎から劇症型膵炎へ移行してしまうと、命のリスクが出てくる重篤な病気に変わります✊
どのタイプの急性膵炎が劇症型膵炎に移行するかが、まだ明確な判断基準がない状況です。
そのため、初期治療がとても大切になります。(とにかく劇症型へ移行させないことが大切です‼️)
膵炎の治療は、抗生物質、消炎剤、タンパク分解酵素阻害剤を基本に、
状況に応じてステロイド剤やフザプラジブナトリウム(膵炎の特効薬:ブレンダZ)を使う場合もあります。
どの薬剤を組み合わせるかは状況次第ですが、
1番大切な要素は『食欲があるか』に注目しています‼️
食欲がある限りは、胃腸の運動性が保たれているため、
重篤化していく可能性が少ないと考えております。
いつもと同じような体調不良(吐き気または下痢)に加えて、
食欲不振、食欲低下』という症状が出ている際に、実は『膵炎』という可能性もあります。
いつもと少し違うなと感じた場合には、まずはお気軽にご連絡くださいね。
『膵炎』は早期治療が1番の特効薬です😊
宜しくお願いいたします。
 
アリイ動物病院 院長