今回は、若い子に多くみられる誤食について、ご紹介いたします。
ペットボトルのキャップ、イヤホン、どんぐり、フィギュア、石など、本当にさまざまなものを動物たちは、
食べてしまいます。そして、本当に一瞬の出来事なので、見つけても止められないことが多いですね。
基本的に誤食を認めた場合には、レントゲン検査を実施しています。
それでは、実際の事例を通して、その対処方法をお伝えいたします。

10mmほどの石を誤食してしまった子です。
体重2.0kgの小さな子でしたので、吐催処置(吐かせる処置)にて対応しました。
小さな石の場合は問題なく排泄されますので、体格にもよりますが、基本的には様子をみることが多いです。

耳栓(15mm前後)のような、柔らかい素材の場合には、レントゲンでは見えないことが多いです。
10kgまでの子は、『どんぐりくらいのサイズ』で腸閉塞を起こしますので、
吐催処置(吐かせる処置)にて対応しました。

金属のリングを食べたかもとのことで来院された子です。
金属はレントゲンで最も分かりやすい素材の1つです。
大腸まで流れており、非常に小さな欠片でしたので、このまま様子を見ていただきました。
異物を食べてしまったときは、まずはかかりつけの動物病院の先生に相談してみてください。
今回紹介した事例以外にも、『人間のたべものを誤食してしまったケース』も含まれてきます。
大切なことは、
『いつ食べてしまって』、
『なにを飲み込んでしまい』、
『いまはどのような症状があるか』の3つがポイントになります。
状況に応じて、胃カメラでの摘出や、胃洗浄の必要性、そして腸閉塞の可能性がある場合には、
外科手術の実施判断までが必要になります。
焦らないで大丈夫ですので、まずはかかりつけの先生にご相談してくださいね。
アリイ動物病院 院長