2026/05/31

うさぎ

うさぎの子宮疾患:内科治療

アリイ動物病院では、犬、猫以外に、うさぎ、フェレット、ハムスター、ハリネズミ、モルモット、デグーの診療を行っております。

本日は、うさぎの子宮疾患(特に子宮腫瘍)について、ご案内いたします。

日常診療で遭遇しやすい疾患について

1、消化器疾患:食欲減退や排便の変化など(『鬱滞』と言われる状況が多いです)

2、歯科疾患:噛み合わせや過長歯など(歯のカットが必要です)

3、皮膚疾患:ふけ、痒み、赤み、脱毛など

上記3つの疾患で、60%〜70%を占めています。皆様にとっても、多い悩みの症状だと思います。

一方で、子宮疾患については、全疾患の3~5%になりますので、比較的少ない悩みになります。

避妊手術を受けられている子も多くいますので、

避妊していない子たちの実際の発生頻度については、約50%と報告されています。

手術を受けていない子の50%は、将来的に子宮疾患になるリスクがあるということです。

子宮疾患の内訳

1、子宮腺癌(悪性腫瘍):30%

2、子宮内膜過形成:30%

3、子宮腺腫、子宮平滑筋腫(良性腫瘍):20%

4、子宮水腫:10%

5、その他:10%

腫瘍性疾患に注目すると、子宮腺癌、子宮腺腫、子宮平滑筋腫の3つが該当し、全体の50%を占めることになります。

症状について

子宮疾患の症状については、陰部からの出血や血尿が多く認められます。

その他、乳腺の腫大、腹部膨満、食欲低下などが認められます。

必要な検査について

レントゲン検査、腹部超音波検査にて病変が見つけやすいですが、

初期病変の場合は、異常が認められない場合もありますので、注意が必要です。

・・・実際のレントゲン写真・・・子宮頸癌の場合

下腹部に白く見える部分が認められます。石灰化といわれる変化で腫瘍性疾患を疑う所見です。

治療について

子宮疾患の50%は腫瘍性疾患の可能性がありますので、慎重に進めていく必要性があります。

有効性が認められるお薬としては、抗炎症剤のメタカム(メロキシカム)があります。

万能薬ではありませんが、症状が改善したり、体調が良くなる子が多いです。

基本的には、外科手術が必要になりますが、年齢やその子その子の性格などを考慮し、より良い治療プランをご案内するように心がけています。

うさぎさんはストレスに弱く、さらに麻酔のリスクがありますので、必ずしも避妊手術をしてくださいとは思いません。

病気になりやすい臓器として、子宮疾患があることを忘れずに、日々の生活のお手伝いができるようサポートできれば、幸いです。

アリイ動物病院 院長

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