うさぎさんの不正咬合について

こんにちは🎶
うさぎさんの歯は、一生涯伸び続けることを皆様ご存知でしょうか。
ちなみに、うさぎさんは奥歯(臼歯)と前歯(切歯)が伸び続け、
ハムスターさんは前歯(切歯)のみが一生涯伸び続けます。
うさぎさんの悩みで、良く遭遇する疾患に『不正咬合』があります。
これは、噛み合わせが悪くなって、食べ物を上手く食べれなくなったり、
咀嚼できなくなったりする状態です。
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場合によっては、突然、食欲が落ちたりすることもありますので、
毛球症などの胃腸鬱滞との鑑別が必要になります⚠️
一生涯伸び続ける歯のトラブルは、1ヶ月毎に歯を削るなどの歯科処置が必要になります。
『不正咬合』はなぜ起きてしまうのでしょうか。
全く大丈夫な子は生涯問題なく過ごしますが、若くして発症してしまう子もいれば、
加齢に伴い発症してしまう子もいます。
高齢に伴う不正咬合は、歯の老化現象と噛み癖が原因だと考えております。
年齢に伴い歯の強度も弱くなり、噛みやすい方で咀嚼するようになります。
多くの場合に、ペレットを好むような食生活に変わっていきます。
若い子の不正咬合は、食事の問題(ペレット主体)でも発生しますが、
ゲージや物を噛みすぎることで、歯根部に炎症が起き、歯の向きに異常がでてくることが原因となります。
歯の健康はうさぎさんの体調管理にはとても大切な要素です。
定期的な歯のカットはもちろんのこと、
皆様とうさぎさん達の食事内容や生活環境の確認を一緒に考えられればと思います。
上記の原因が全てではありませんが、
『不正咬合』の要因の1つとして参考にしてみてくださいね。
宜しくお願いいたします。
 
アリイ動物病院 院長